タオ療法臨床百話 / 気づきが改善をもたらした

オリバー・ストッカー(オーストリア在住)

 

K.Tさんは50歳の女性です。
彼女は、高血圧と背部痛で、背中に“しんどい”という感じをずっと抱えてきたと言って、
治療を依頼してきました。
話を聞いていくと、先の身体面に現れた症状の他に、人間関係の問題を抱えている
ということがわかって来ました。

まず、仕事関係では同僚との確執という悩みを抱えていました。
さらに、何度かの治療のあとで明らかになったことがありました。
それは、実は彼女には双子の姉妹がいるが、二人の仲がうまくいっていないということでした。

さて、身体症状ですが、“背中のしんどさ”は、3度の治療で完全に消えました。
しかし、高血圧については、はじめのうちはなかなか頑固でした。
しばらくは、一向に症状が良くならなりませんでした。
私は、この症状にある心理的な問題への洞察が必要だろうと思っていました。
しかし彼女は、この症状の奥にある心理的な問題が何かを深く見つめることは、
避けている様でした。
しかし、治療が進むにつれ、徐々にこの症状の奥にある心の問題へと目が向き
はじめました。
もしかしたら、高血圧と職場の人間関係は繋がっているのかもしれないと、
意識化するようになっていきました。

そうして、身体症状の奥にある心の問題に気づき始めるのとシンクロするかのように、
少しずつ高血圧も改善されていき出しました。
さらに良かったことは、それと共にに、自分自身のこれから先の人生について、
明るい見方をするようにもなっていったことです。
そして、これからの自分の人生は大きく変わる。
明るい人生が開けていきそうな予感がするとまで、言うようになりました。

ついに、タオ指圧の目的である、運命転換が始まったのです。
またこの時点で、もはや彼女の身体面に現れていた症状は、めったに出て
こなくなっていたことを申し添えて、この症例レポートを終えたいと思います。

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